特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~ 」

Special exhibition "WASHOKU - Nature and culture in Japanese cuisine"

国立科学博物館での特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」にIMAGICA GROUPとともに制作協力として参加。
2013年に「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産登録を受けるなど、世界的に注目を集めている和食。
同展覧会ではその魅力を、日本列島の自然がもたらした多様な食材や、発酵技術や調理法、歴史的変遷といった多角的な視点から掘り下げ、標本・資料等を用いた科学的な解説と、4Kやデジタルアートなどの映像演出で紹介しています。

公式サイト:https://washoku2020.jp/

PRODUCE

P.I.C.S.は主催者とともに展示映像・空間の企画・演出・プロデュースを担当しました。

企画スタート時から参加し、和食を日本列島の自然、歴史、美しさなど多角的な視点から探り、空間的に体感することのできる、様々な演出プランを提案。
現代においてもなお、進化をし続ける和食を表現するために、オーソドックスな和のテイストに、現代的なアプローチを加えたプロデュースをしています。
これまで培ってきた空間映像演出の経験を活かし、インタラクティブな映像や、空間を使ったインスタレーションなど、楽しみながら和食と触れ合える展示空間を作りました。
また空間デザイン、ハードディレクションといった展示演出に関わる部分をトータルでディレクションしました。

ENTRANCE ZONE

来場者がまず目にするのが、包み込むような没入感のある大型三面映像。

「和食」と呼ばれる料理の範囲は、実は非常に広く、寿司やそばなどの、いかにも和食というものから、明治以降に発展したカレーライスやラーメンまで、様々な料理が「和食」と呼ばれ親しまれています。
自分が思っていたよりも、和食には様々な文化的な側面があるかもしれない、ということに気付いて貰うために、エントランス空間では、「和食とは一体何だろう?」ということを来場者に問いかけます。

映像は、和食の素材である米や魚などを採るところから始まり、発酵等の加工を加え、料理をするところまでの一連の動作を表現していきます。そして、産み出された古典的な和食から、「これって和食なの?」と思うような現代的な和食の数々が、美しい色彩で空間全体を包み込みます。
来場者の和食への固定概念を少しだけ崩し、この後の展示でより深く和食を知りたいなと思ってもらえるような映像空間になっています。

INTERACTIVE WALL "Seafood from the seas around Japan"

第2章の展示では日本列島の豊かな自然が育む、さまざまな食材についてを紹介。展示を通して四季、風土、気候の繋がりを知ることができるゾーンです。
魚介のコーナーでは世界屈指の多様性を持つ日本近海の魚たちを取り上げています。

季節によって過ごす場所を変え、旅し続ける魚たち。本作ではその1年の流れを、動く日本画のように表現しました。さらに、それぞれの魚に触れると、名前や特徴がインタラクティブに飛び出してきます。
専門家の先生の完全監修により、魚達のディティール、回遊ルートや動く速度など、非常に細部までこだわり、学術的に正しい知識をポップな表現に変換して演出しています。
小さな子ども達から大人まで、楽しみながら知識を持ち帰ることができる展示になっています。

和食の真善美 "Beautiful, Natural, and True Washoku"

フィナーレを飾るのは、和食の本質とも言える、美、技、道具、季節を表現したインスタレーション。
長い歴史の中、和食や食について思いを馳せてきた偉人達の名言に、導かれるように進んでいくと、5700×4500mの巨大な4面の壁面に囲まれた、圧巻の真善美の空間に辿り着きます。
一方には、季節に合わせて日本の風土や景色の美が移り変わっていく様が映し出され、もう一方は、卓越した和食の技術の映像に連動して、繊細な道具たちがライトアップされていきます。

美、技、道具、季節という要素は一見バラバラにも感じますが、実はどれが無くても和食は成立せず、全てが影響し合っているということが、空間を通して体感的に感じられるエリアになっています。
この演出を手掛けたのは、プロジェクションマッピング、全天周映像など様々な大型映像演出を担当してきた西郡勲。
映像ディレクションだけではなく、照明、音響など細部にも、そのこだわりをいかんなく発揮しています。特に音響に関しては指向性スピーカーを採用することで、同じゾーンの中でも、鑑賞する場所によって違う景色が感じられる仕立てになっています。

SPACE DESIGN

空間デザインにはミュージアムデザイナーの中原崇志氏 (DENBAK-FANO DESIGN) が参加し、伝統的でありながらアップデートされた和食をモダンな表現で展開しました。
基本設計からグラフィックデザインまでの空間における総合的な演出を行っています。

HARD DIRECTION

展示空間において最適な演出装置のプランニング、設計、施工ディレクションを行う事で、演出効果の最大化を実施しました。


Credit
  • Client :The Asahi Shimbun + NHK Promotions Inc. + IMAGICA GROUP Inc.
  • Producer :弓削淑隆 + 松竹奈央
  • Planner :尾澤弥生
  • Space Director :中原崇志 (DENBAK-FANO DESIGN) + 永田耕平 (DENBAK-FANO DESIGN)
  • Graphic Designer :丸古実 + 西里沙也加 + 井手瑞季 (以上DENBAK-FANO DESIGN)
  • 第1章 / エントランス映像
  • Director / Animator :稲葉秀樹 (P.I.C.S. management)
  • Composer :穴水康祐
  • Cinematographer :藤岡大輔
  • Motion Actor :根本紳平 + 中川絢音
  • Stylist :KAZ
  • Props :G-KEN ART
  • Production Assistant :荻颯太郎
  • 第1章 / 食の分布図
  • Director / Animator :島猛
  • 第2章 / 野菜の渡来時期
  • Director / Animator :島猛
  • Graphic Design :DENBAK-FANO DESIGN
  • 第2章 / と大豆の百変化
  • Director / Animator :島猛
  • Graphic Design :DENBAK-FANO DESIGN
  • 第2章 / 日本近海の魚介
  • Technical Director / Programmer :上野陸
  • Art Director :吉田真也 (MontBlanc Pictures) + 吉田貴紀 (BYTHREE)
  • App Development :吉田真也 (MontBlanc Pictures)
  • Animation Director :竹野智史 (MontBlanc Pictures)
  • Animator :田村あやの (MontBlanc Pictures)
  • Designer :喜田周作 (BYTHREE)
  • Composer :永田太郎 (Manual of Errors)
  • 第3章 / NHKアーカイブを使った豆知識
  • Director / Editor :古井哲郎 (Khaki)
  • 第4章 / 和食の真善美
  • Director / CG :西郡勲
  • Composer :永田太郎 (Manual of Errors)
  • System Director :上野陸