INPEX ENERGY RHYTHM

VR版リズム・ダンスゲーム『INPEX Energy Rhythm』

とにかく楽しいVR体験を!

Released / OOH

日本最大の石油・天然ガス開発企業である国際石油 開発帝石株式会社(INPEX)の国際会議併催展示会における出展ブースの集客プロモーションとして、VRコ ンテンツの企画・制作を行いました。

INPEXは、当社が制作した上記VRコンテンツを、4月11日~15日にオーストラリアのパースで開催されたLNG (液化天然ガス)業界最大の国際会議併催展示会である「LNG18」における同社出展ブースにて、エンターテインメントを通した集客プロモーション「VR版リズム・ダンスゲーム『INPEX Energy Rhythm』」を披露。世界各国の来場者が体験しました。

体験者は、VRヘッドセットとヘッドフォンに加え、両手にアームバンド型のセンサーを装着。VR空間で音楽(リズム)に合わせて体を動かすことで、スコアが加算される仕組みになっています。

リアルタイムレンダリングエンジンを使った視差のある3Dアニメーションと、センサーを使ったインタラクシ ョンにより、ユーザーがVR空間で”動く”楽しさを実現。また、”身に付ける”ストレスを極力減らす為にコードレスのヘッドセットを採用し、VRコンテンツの目下の課題と なっている”3D酔い”の削減、多国籍なユーザーをターゲットとしてノンバーバルなコミュニケーションや日本文化 の要素を取り入れるなど、多くの人に楽しんでもらえるコンテンツとなりました。

More Detail

Credit

Producer: Yoshitaka Yuge, Hironori Terai (P.I.C.S.)
Director: Tateha Sakamoto (P.I.C.S.)
Engineer + Production Assistant: Riku Ueno (P.I.C.S.)
Interaction Designer: Taisei Watanabe (Anoplace)
CG direction + Programming: Shinya Yoshida (MontBlanc Pictures)
Art direction + CG animation: Kunio Sawai (MontBlanc Pictures)
CG animation: Guy Bowden-Kerby (MontBlanc Pictures)
Music: Yuichi Nakamura (invisible design lab.)
Dancer: Kikky
2D animation: Kinuko Imaoka
Logo Design: Baku Kinoshita (P.I.C.S.)

Services

STAGE 1 - 3

VR版リズム・ダンスゲーム『INPEX Energy Rhythm』は3つのステージに分かれています。

<STAGE 1> ”Catch the Energy” リズムに合わせてボールをキャッチ!
砂漠を舞台に、前方から次々に飛んでくるボールを左右の手でキャッチ。反射神経を試されるステージ。

<STAGE 2> ”Battle Energy Thieves” リズムに合わせて、飛んでくる敵を斬る!
日本をモチーフにした空間を移動しながら、次々に飛んでくる敵を刀で斬っていき点数を獲得。アクション満載のステージ。

<STAGE 3> ”Letʼs Exercise Together” とにかく楽しいVRエアロビクス!
アフロでマッチョなエアロビの先生と同じ動きをしながら点数を獲得。楽しいエクササイズのステージ。

制約への挑戦!

「コードレス化、スマートフォン環境、熱対策」

一般的にVRシステムは高いハードウェア・スペックを要求します。ハードウェアのスペックとコンテンツのクオリティはある意味比例関係にあり、特に今回のようなリアルタイムレンダリングのエンジンを使う場合、できるだけハードスペックを上げる必要があります。
しかし、ハードスペックを上げる事でPCとの有線接続やセンサーの大型化にもつながるため、気持ちのいいユーザー体験を考えた場合、”身に付ける”ストレスを極力取り除くべきという前提方針を立てました。
そのため、PCとの有線接続ではなくスマートフォンを利用した小型のヘッドマウントSamsong GearVR、センサーとしては、Bluetooth接続の筋電位・ジャイロセンサーのMyoを選択しました。
また、クライアントからも展示会ごとにセットアップが簡単で持ち運べるような簡易さも要求されました。
そのような制約の中でプロジェクトを進めることで、ポリゴン数は抑えつつクオリティの高いデザインやアニメーションの工夫、CPU負荷を抑えつつ高フレームレートを維持する、安定した無線接続などの工夫が随所に入っています。

リアルとVRの”差分”

「おなじ阿呆なら踊らなソンソン!」

本コンテンツを制作するにあたってもう一つ大事にしたことは、いわゆる”3D酔い”を極力減らすための施策です。実際、本コンテンツを体験した人に3D酔いはほとんど認められません。

技術的なテクニックはともあれ、これまでのVRコンテンツ制作の中で学んだことで非常に重要なことの一つにVR酔い原因のほとんどは「視覚情報によるリアリティと実際に身体が受ける外部刺激の差分」つまり、VRコンテンツを体験したユーザーが視覚的には”だまされている”いるが、身体は”だまされない”ために起きる脳の混乱がありました。(あっちの世界に行ききれていない。)

これを解消するために4D的な手法、つまり、その他の外部刺激(風、匂い、触覚)などを身体に与えるというのは大きな一つの解決策ではありますが、システム的、コスト的な負荷がかかります。

しかし、これまでコンテンツ制作の経験上、外部刺激を与えずともユーザーがVRコンテンツに対して積極的である場合、つまり、コンテンツの視点移動や動きに合わせて積極的にカラダを動かすほうが、酔いが少ないという法則を感じていました。
そこで、コンテンツの”ストーリー”や”世界観”にユーザーが自然と身体を動かし、VRに対して積極的になれるように誘導すれば、「酔いは減らせる」という仮説を立てました。

そのため、思わずカラダを動かしたくなるBPM(ビート速度)や音色の思索や、まわりを見渡すと仲間キャラが沢山いて、ユーザーはそのうちの一人であるという“一人じゃない感”の演出などコンテンツとしての工夫を随所に凝らしました。
VRも阿波踊りも、見るよりも、踊ったほうが数倍楽しいという「踊らなソンソン」マインドです。
おかげで、シンプルながら誰もが手放しで楽しいコンテンツとなりました。
また、多国籍なユーザーをターゲットとしたコンテンツのため、ノンバーバルなコミュニケーションや分かりやすい日本文化をエンターテイメントにというのも気を使いました。

(text by Tateha Sakamoto)