LIGHT AQUARIUM

東京国際フォーラム開館 20 周年記念イベント「光のアクアリウム」

建築 × テクノロジー × 映像/都会の真ん中で光の海をイルカが泳ぐ

Released / OOH

株式会社東京国際フォーラムは開館 20 周年を記念し 「光のアクアリウム」を 期間限定で開催。
展示の総合プロデュースをP.I.C.S.が担当しました。

東京国際フォーラム開館 20 周年記念イベント「光のアクアリウム」Day Version:
https://vimeo.com/260354010

More Detail

Credit

Creative Director / Technical Director: Tateha Sakamoto (P.I.C.S. TECH)
Technical Assistant / Engineering: Riku Ueno (P.I.C.S. TECH)
Producer: Yoshitaka Yuge (P.I.C.S. TECH)
Construction Manager: Yuki Nakamura (P.I.C.S. TECH)
Production Assistant: Yayoi Ozawa (P.I.C.S. TECH)
Executive Creative Director: Hironori Terai (P.I.C.S. TECH)
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Mechanical Production: Hiroyuki Kambe (Quest Corporation)
Mechanical Production / Dolphin Pilot: Akira Komamura (Quest Corporation)
Mechanical Engineer: Yuji Kamiya (Quest Corporation)
Mechanical Engineer: Naohito Kambe (Quest Corporation)
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Balloon Production Manager: Minoru Osada (Aerotech)
Balloon Production: Takahiro Kasakura (Aerotech)
Balloon Operation: Yui Sasaki (Aerotech)
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Movie Director / Animation: Daisuke Hasimoto (P.I.C.S. Management)
Producer: Daisuke Suzawa (P.I.C.S.)
Sensor Engineering / Interactive Programming : Paul Lacroix (P.I.C.S. TECH Management)
Music: Korato Saito
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LED Production: NEOTECH Japan
Lighting & LED Director / Engineer: Taisei Watanabe (Anoplace)
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Projector / Hardware: Panasonic System Solutions Japan
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Planning / Produce : Masanori Shoji (Tokyo International Forum)

Services

バイオメカニクス、センサー制御照明、プロジェクションマッピングなどの新技術を駆使し、都会の真ん中に非日常の空間体験を実現。

東京国際フォーラムは今から20年前、建築家ラファエル・ヴィニオリによって設計されました。シンボルである巨大なガラス棟は長さ約200メートル、高さ約60メートルもある舟形の美しい吹き抜けのアトリウム空間で、建築としての評価も高く、東京を代表するランドマークの一つとなっている。
開館以降、数々の国際会議やコンサートなどの催しが開催されてきた東京国際フォーラムの20周年の祝祭企画として、この空間を巨大な水槽に見立て、空間を飛行する飛行物体と照明、映像を組み合わせた空間演出を企画・制作しました。

実際のイルカの泳ぎを再現するために、生物学的アプローチと機械工学的アプローチをあわせた試行錯誤のもとデザインと開発を行い、機能を追求することでよりリアルな動きの立体アニメーション表現となりました。

また、今回のために無線制御できるオリジナルの高輝度のLEDライトモジュールを開発。これらを機体と空間に配置したバルーンに装着することで、巨大空間に立体的に配置された発光体がコンテンツと連動する美しさと、空間照明を連動させることが可能となりました。

壁面には巨大なスクリーンとして幻想的な海中をイメージした映像が世界感を演出。
イルカの位置を赤外線センサーによりセンシングすることで、壁面に投影された映像を変化させるインタラクションも入れています。リアルタイムで処理する事で、より空間と一体感のある演出となりました。
シーンごとの遷移にはストーリー性のある映像演出を入れることでエンターテイメント性の高い演出を目指しました。

昼はガラス棟に差し込む自然光の中でイルカが移動する有機的な立体アニメーションとして、夜は浮遊立体・照明・映像が一体となった神秘的な空間体験となりました。

空間を優雅に泳ぐ約6mのイルカ

初めてのチャレンジとなったのは空間とクリエイティブを空中を遊泳するキネティックなアニメーション要素としてのロボットの制作。基本的な構想はあったものの、実際の設計・開発には約6ヶ月の期間を要しました。特に苦労したのは重心。ただ浮くだけではなく、イルカらしい形状のまま中性浮力を保ち動くためには、メカの反動も考慮したバランスのよい重心をおく必要があり、机上の設計では上手くいっても実物に落とし込むと発生する諸々の問題をひとつづつ解決する必要があり、数体の試作機を経て完成に至りました。

水の無い場所で水中を表現するには?

また、実際の会場となるガラス棟には気流の問題もありました。開放された空間でもある同建物内には常に人の流れや空気の流れが存在し、安全・安定で泳ぐためにはそれらを把握する必要がありました。また、本番中にも刻々と変化する気温や環境の変化に柔軟に対応する必要もありました。

空間の演出について

P.I.C.S.がこれまで培った映像演出のノウハウは平面的なものに収まるとは思っていません。
立体・空間表現であっても、見る人の心情の変化を時間軸(タイムライン)に従い、色や音で盛り上げてあげる事が(映像)演出だととらえ、更にここにテクノロジーを組み合わせることでより深く、豊かにすることが可能だと考えています。
また、デザインとは機能の結果に現れる形であり、まずは水中を遊泳するイルカの姿を徹底的に観察し、機能と形状の側面からどのように移動しているかを機能に落とし込むことで結果イルカに近い動きを可能にしました。

壁面の映像は20,000ルーメンのプロジェクター4台で投影。
壁全体がスリット状のルーバー(羽板)構造となっており、投影映像が決して解像度ではありませんでしたが、テクスチャ感を生かしたモチーフや効果的な動きを模索することで、没入感と臨場感の高い映像演出を実現しました。

text:Tateha Sakamoto